敵メダロット構成悲喜交々

 シナリオ屋がゲーム開発スタッフであることのメリットでお話ししたように、イベントのシステム関連では私の要望が叶えられた一方で、敵メダロッターのメダロットたちの構成は、私のシナリオに合わせてもらえませんでした。
 私の希望でデザインしていただいたさくらちゃんの後継機、ネオさくらちゃん(攻撃パーツを持たない、応援メダロット)がコウジのリーダー機にされたときは愕然としました。

コウジ「おれは いつだって 本気だぜ!」

 コウジの本気とは一体……。
 私の脳裏には、がむしゃら特攻で真っ先に散ったエクサイズ(こちらが本来のライバル機)と、残されたネオさくらちゃんが両腕のポンポンを振り回し超高速で応援を繰り返すシュールな図が焼きついております。
 ロボトルの戦略としてはアリだと思うだけに、何とも言えない気持ちになるのです。
 何より、ネオさくらちゃんの間の抜けたゆる~いデザインは、 カッコいいライバル機のイメージからかけ離れておりました。
……ちなみにネオさくらちゃんの元となったさくらちゃんを発案したのは私で、さくらちゃんシリーズ自体は今でも大好きです。
 ですが私は、さくらちゃんをライバル機のイメージで発案したわけではなかったのです。

 ライバルのコウジだけではなく、ヒロインのアリカのメダロット構成も、私の想定外のものでした。
 アリカに関して私は、ゲームの初期段階で対戦する練習相手と考えていました。ところがアリカは私の想定を遥かに超えて、強すぎたのでした。
 そのため私が用意したアリカのセリフと、アリカ自身の強さが噛み合っていないという現象が起こりました。

 アリカ「かよわい女の子だからって 手をぬかないでよ!」

 かよわさとは、一体……。
 元々女型しか使わないアリカ相手に、初期段階で女型限定ロボトルのイベントを入れてしまった私は焦りました。
 ヘタすれば詰みかねないと思ったからです。

 アリカ「もーちょっと 手かげんしてくれたって いーじゃない!」

 手加減して勝てる相手ではなかったと思われます。
 私が「なんでコウジにネオさくらちゃん!?」「ライバルのコウジよりアリカの方が強いんじゃ?」と指摘しても、「面白いじゃないですか」と返されてそのままでした。

 ならばと私は、アリカが単身でロボロボアジトを壊滅させるイベントを作りました(メダロックCDの「愛しきロボロボ団」の歌詞にも、そのエピソードは入れました)。
 アリカならロボロボ団員が何匹出ようとも、一人で余裕だと思ったのです。
 アリカのメダロット構成を私のシナリオに合わせてもらえなかったので、私の方がアリカの強さにシナリオを合わせました。
 このヒロインによる敵アジト殲滅イベントは、イッキだけでなくプレイヤーの皆様も「アリカなら……」とご納得いただけたのではないでしょうか。

 さらに私の想定外のメダロット構成は、コウジとアリカだけではありませんでした。
 メダロット4で登場させた四天王(中ボス)の一人、コクエンの メダロット構成に、私は衝撃を受けました。

コクエン「なんで 勝てねぇんだよッ!!
 こいつは だれにも まけない
 どんな ヤツでも ぶっこわせる
 さいきょうの メダロットじゃ
 なかったのかよ!?」

 私がそんなセリフを用意したコクエンのメダロットたちの能力は、「地形効果」でした。
 地形効果はその名の通り、バトルフィールドを変更するという効果です。
 よって地形効果だけでは、何一つぶっ壊せません(もちろん、他のメダロットやパーツとの組み合わせ次第ではありますが)。
 私が想定していたコクエンのメダロットは、 攻撃力の高いパーツを持つメダロットでした。
 台詞とメダロット構成のちぐはぐな組み合わせにより、比較的シリアスなシーンのセリフのはずが、ギャグパートのようになってしまいました……。
 ちなみに他の三天王のメダロット構成に関しましては、コクエンのインパクトが強すぎてあまり気になりませんでした。

メダロットでは毎度おなじみとなってしまった「敵構成がシナリオを書いた人間の想定外」というこの現象は通常、小説や漫画等ではなかなか起こらないのではないかと思うのです。
 そんな開けてビックリなメダロット構成でしたが、結局は餅は餅屋、ロボトルはロボトル屋にお任せが一番だと思いました。
……メダロットのバトル、ロボトルは、私というシナリオ屋の想定外なところが面白かったのかもしれません。

3+

シナリオ屋がゲーム開発スタッフであることのメリット

シナリオ屋がゲーム開発スタッフであることのメリットは大きいです
シナリオに合わせて、ゲームに新しいシステムを導入してもらえるんですよ!
パートナー会話システムとかっ!!
……逆に「ミニゲームをシナリオに入れて」「パスワードを〇個イベントに入れて」といったご注文も承りました

パートナーとの会話イベントをもっとたくさん作りたかったのですが、余裕がありませんでした
余裕があれば、メダロッチでの会話のバリエーションももっと増やしていたと思います
パートナーによるシナリオの分岐等々、色々作りたかったです

メダ3では、主人公チェンジシステムを導入してもらいました
いや~何でも言ってみるもんですね~

メダロットに新しい要素追加を求められて生まれたのが、メダチェンジでした
クラフトティモードは実装されずイベントのみでしたが、その後も二段階メダチェンジは一度も実装されていないようですね
メダチェンジ自体、賛否両論ございますけれども

変形はロボット物のロマンですし、でもシステムにはそぐわないかもということで、ジレンマはありました
ですが、デザインの幅は広がりましたよね!

その後、トランスパーツシステムというものも実装されたのですね
メダチェンジ機体もパーツ組み替えができるなんて、驚きです
戦闘システムも、色々と進化してるんですね

メダ4のキューちゃんイベントでも、「パートナー強制変更」というコマンドを作ってもらいました
キューちゃんがリーダーかつメンバーから外せないようにしてもらったのです
これが無理なら、展開を変えなければいけませんでした
いつもダメ元で言っていましたが、大体希望が通っていました

「パートナー強制変更」コマンドを作ってくれたのは、プログラマーさんです
容量追加やコマンド追加といった私の無理を聞いてくださったのはプログラマーさんで、「できないんですか?」という言葉で白玉くんの無理を聞いてくださったのもまた、北玉さんを始めとしたプログラマーさんなのです

3+

本業は……

糸賀様より初めてお電話をいただいた時の会話です
糸「ちなみに平野さんは、メダロットとはどのような関わりを……」
平「メダロット1の時はグラフィックとシナリオ監修とマップレイアウト、イベントスクリプト、2の時はシナリオとマップレイアウトと、イベントスクリプトで3はそれに加えてディレクター、そして4ではシナリオと……」
糸「わ、分かりました! 分かりました!」
……こんな感じでした
細かく言えばゲーム開発全般に関わる業務を他にも色々やっておりましたが、本業はシナリオ屋……です

3+

イッキのその後

私はメダ4で「イッキ編は終わり」と言って出てきたのですが、イッキはメダ4当時小5だったんですよね
むしろ人生これからって年齢です
小学生にして世界大会のチャンピオンになり、月で未知との遭遇をし、メダマスターの称号を得た後、彼は何を思いコンビニ店員となったのでしょうか

ふと、イッキはある日ヒカルから「あとよろしく」と言われて衣装一式ホイッと渡されて……という可能性が思い浮かびました
私が知らない間にイッキに何があったのだろう、と色々想像するのも面白いですね

4+

メダリンピック

メダロットSは、メダリンピックやるんですね
メダリンピックという響き、なんだか懐かしいです
メダリンピックということは、メダロットSでも宇宙へ行くのでしょうか(謎)
メダ3でイッキたちを宇宙に連れて行ったら、大変な目に遭ったことを思い出します

0

宇宙メダロッターXのセル画

宇宙メダロッターXのセル画です

たこ焼き食べてたのかと思いましたが、プリンだったようです
記憶が曖昧になっております
仮面を二重重ねしていた気がするんですが、どうやって食べたんでしょうね?

メダロット開発中に、いただきました
私がランダムにいただいたセル画がコチラでした
今となっては貴重な一枚かもしれませんね

宇宙メダロッターX
1+

メダロック 愛しきロボロボ団

ロボロボ団の歌詞に関しましては、メダロット開発当時、音屋の上司さんが「ロボ~ロ~ボだ~ん♪……ええやろ?」と歌ってらっしゃったので、「ロボロボ団」の部分はそのまま歌詞にしました
音屋さんが歌ってらっしゃったのですから、きっとこれで正解なのだと思います

1+